牙とナイフ〜第二章〜

早速、シャチョウの部屋に向かうとシャチョウはデスクの上で鼻毛を切っていた。このオッサンのマヌケな様は俺をイラつかせやがる。
人を呼びつけておいて、テメェは鼻毛かよ!!

「おう、6号。来たか。」
シャチョウは鼻毛ハサミを置いて、デスクの引き出しからファイルを出した。
「こいつ、この近辺に隠れてるらしい。探してくれや。」
オレはファイルを受け取った。
ファイルには数枚の写真と一枚のコピー紙が挟まっている。
写真はニット帽のオトコが映っていて、いろんな角度からの写真が何枚もある。20代後半か?
コピー紙には、
「瀬戸勘太郎、28歳、巣鴨在住、赤羽駅前居酒屋店員、両刀、趣味はカフェ巡り」
と書いてある。
「うわー、シャチョウ、何すか、このメモ。フツーの履歴にさらりと〜両刀〜って…」
依頼人は至ってマジなんだよ。報酬もなかなかいいぞ。つべこべ言わずに、さっさとそのバイ野郎を探してこい。」

オレはまず瀬戸が勤めていたという駅前の居酒屋に行ってみた。しかし、この時間じゃまだ開いているワケがないし、店員が仕込みにくる時間ですらない。
瀬戸がオトコ好きでカフェ巡り好きだとしたら、もしかしたらアイツ…知らねーかな…?
なんとなく思いついたので向かってみることにした。

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寒い冬、風邪をひいたりぼんやりしている間に、あっという間に約1ヶ月ぶりの更新となりました。

先月からボノミーは、
千駄木にあります、〈結構人・ミルクホール〉さんにも置かせて頂けることになりました。
お一人様大歓迎の、古本屋&カフェです。編集長もたまにぼんや〜りしに行ってます。